井戸掘りに挑戦!!

   以前から思っていたのですが、ゆくゆくは自前の井戸が欲しい・・・と
   そこで何気なしにネットサーフしていると、自力で井戸を掘った方のページを発見・・・この方法ならば自分も出来る
   のではないかと思い、早速2006年のゴールデンウイークに挑戦開始です
   ちなみに参考にさせていただいた掘り方は、愛媛県の曽我部さんという方が開発し、HPを通じて全国発展したもの
   のようです
   ちなみにHPはこちら→ http://www3.ocn.ne.jp/~marchan/index.html
   この方、なんと本まで出版されていて、井戸掘り道具は実用新案まで取得されているとか
上記曽我部さんのHP並びにこの方法で実践された方々のページを参考にしながら、井戸掘り機を作っていきます

先ずは数件のHCを周り、材料の価格調査。
ここが一番というHCに決めて必要な部材を調達に走りました・・・材料表は完成後にまとめてUPしますので、しばらくお待ち下さい。
ご覧の写真は、穴掘り機本体(50A)に泥排出用の穴を開けているところ・・・金ノコで両脇に切れ目を入れ、真ん中に写っている100均のアクリルカッターで何度も傷を付けて切り離していきます。
 
お次に、先端部分となる50Aのソケットに掘削用の刃を取り付けます。
私の場合、60ミリ幅の帯金物を切断し、右の写真のような形で取り付けました・・・取り付けボルトは8ミリを使用
この刃先部分、結構な力がかかりますので、ソケットに切り込みを入れ、刃を差し込んで、更に8ミリの寸切りボルトを貫通させ、内側・外側両方よりナットを締め付けて固定しています。
 
次に、掘った泥を本体内部に溜めるためのノンリターンバルブ(逆止弁)の作成
以前廃棄した衣装ケースの側板を使い、ソケット内部にぴったりはまる大きさに削りだし、その中心部分を7−8ミリほど残してくり抜きます・・・そして、くり抜いた穴よりも3−4ミリ大きめのゴム板を針金で取り付けて完成
この弁のゴム板が本体内部に向かって開くように右の写真のように取り付けます
この時、刃の内側が弁と干渉しないように調整します。
上記で作成したものを組み立てて、写真のように本体の完成です。
右側から、刃先部のソケット・弁・本体・50−40の異径ソケット・40Aのパイプ・40−20の異径ソケット・20Aのパイプ・20Aのねじ込みソケット・・・の順になっています
各接続部は接着剤でくっつけた後ステンのタッピングで補強しています
後から気づきましたが、刃先部のソケットだけは接着剤を使わず、取り外し可能とした方が良いようです。

ロールオーバーします
これは、穴掘り機を地中に差し込むための延長パイプです・・・13A.16A.20A.25Aと色々なサイズがありますが、あまり細いとしなりすぎてダメなので、20Aがちょうど良いようです
今回は2mもののパイプを3本購入し、最大6m延長できるようにしました・・・各パイプの両端には、脱着可能なようにねじ込みソケットを取り付け、最終端にはねじ込みのチーズを取り付けて、回しやすくしています。
ロールオーバーの拡大写真の通り、ここも同じく接着プラスタッピング止めとし、ソケットのすぐそばに10ミリくらいの穴を片側だけ開けておきます・・・これは、掘り進む際本体を右回りに回しながら使用するため、ネジが堅く締まって外れなくなった際に、ドライバー等を差し込んで緩めやすくするためです。
これは参考までに塩ビ管の規格表です。

VU管とVP管の2種類あります

こちらで拡大画像を

また、近所のHCを周り価格を調べた結果が↓

価格調査票
さー、道具も完成しましたので、いよいよ穴掘りの開始です。
先ずは、剣先スコップで可能な限り深く穴を掘り(私の場合、直径約300ミリで1.2m程掘ることが出来ました。)ここから穴掘り機の出番となります・・・その前に、スコップで掘った穴が崩れるとイヤなので、ご覧のように塩ビの波板で土留めをしました。
ここから本番・・・掘った泥を受ける容器(私はセメントのトロ船を使用)を用意し、一本目の延長パイプを取り付けて用意した後、穴の中にバケツ一杯の水を注ぎます。
後は穴の中心をめがけ、穴掘り機を垂直に立てて上下にトントントン・・・時にはグリグリしながら掘り進めます・・・道具の中に泥がたまって重くなったら、抜き出して泥を捨てる・・・この繰り返しです
思ったよりもスムーズに約2時間ほどで4m程掘り進むことが出来ました
この時、水はこまめに足して、柔らかくして掘り進めるのがコツです・・・堅いまま彫ると穴掘り機を壊してしまうことがありますので要注意です。
これが実際の状態です・・・ご覧のような泥が大量にでますので、捨て場所を確保しておくことをおすすめします(私の場合、空いている花壇に一時的に投棄し、埋め戻す際に再使用しました)
だんだん掘り進んでいくと、水を足さなくても水切れにならなくなったら、そこが水脈ポイントです。深さを測って記録しておきましょう・・・私の場合、初日に4.8m掘り進み、水脈には当たらなかったのですが、次の朝になったら、水がたまっていました・・・そう、昨日掘った深さのすぐ下が水脈だったようです・・・水脈は砂や砂礫の場合が多いので、少し掘りにくくなります
水脈に到達して以来、堅くてなかなか掘り進みませんが、穴掘り機の変わりに鉄パイプを付けて崩したりしながら徐々に深く・・・あれ、石か岩に当たったようで全く進まなくなってしまいました・・・まー水は出てるから良いかってことで、深さ6m15にて掘り下げは終了としました。
水脈に当たる前に岩や石に当たったり、穴掘り機を落としてしまったような場合、それ以上掘り進めるのは不可能ですから、その場所はあきらめて、別の場所に掘ることになります・・・そのため、各部品の結合には念のためにタッピングも併用しているわけです
 
掘り下げも終わり、穴掘り機を変身させます・・・刃先を取り外したところご覧のようにちびていました
変身は右写真のように・・・ホントは刃先を外して、先端のソケットにボルトを何本か外向きに取り付けて終わりだったのですが、弁のゴム板がちぎれて無くなってしまったため、新たに逆止弁を取り付けました。
こんな事考えてなかったので、先端ソケットは接着してしまいましたから・・・皆さんは取り外しできるようにしましょう
この変身型で穴を広げていきます・・・側壁の泥を掻き落としながら、泥すくいの繰り返し・・・底までたどり着いたら、これで穴掘り作業は完了です
次に、井戸枠を作っていきます。
私は75AのVU管を使用しました・・・この先端(水脈部分)約1mにご覧のように透水用の穴(これは3ミリ)を無数に開けておきます
井戸枠の先端部にはソケットを取り付けます・・・パイプ本体よりソケットの方が太いですから、抵抗はこのソケットの部分だけとなり、打ち込みが楽になります
この井戸枠を必要な本数用意し、一本ずつハンマーやカケヤを使って打ち込んでいきます・・・誤って落とさないように、ホースバンドやロープを使って落ち止めを付けておきましよう・・・これ以上ダメというところまで打ち込んだら、井戸枠の外周の隙間に残土や砂などを入れて埋め戻していきます

ロールオーバーします
これが2日目の終了時点・・・井戸枠6.5mの内、6m程打ち込みが出来、埋め戻した状態。

この時点で穴の深さは6.15m、水は底部から1.8mの高さまでたまっています

お次は吸水管の設置、手動ポンプの設置ですが、ポンプ自体まだ入手していませんので、水が汲めるのは何時になるか・・・

5月1日のメーデーに続きを・・・
先ずは、完成した井戸枠の中に吸い込み管を入れていきます・・・今回は値段の関係で、VU管の40Aを使用・・・2mものをソケットを使って7mに延長し、井戸枠内に差し込みます。
井戸枠からの出口は、75−40の異径ソケットの内部を削って拡大し、40のパイプが貫通するようにし、ポンプ高さに合わせてカット・・・ポンプ取り付け用の30Aのねじ込みソケットを取り付けて、ロールオーバーの状態にしました・・・この時、吸い込み管の先端は井戸の底部から20センチほど上げ、砂等の吸い込みを防止します。

ロールオーバーします
お次に、手押しポンプをのせる台を作りました。

といっても、あるHPを参考にさせていただいて、コンクリートブロックをロールオーバーのようにボルトを使って連結しただけですが・・・。
次は、手押しポンプにブロック台と連結用の台座を2*6で作成・・・吸い込み管部の貫通穴を開けるのに少し苦労しましたが、ご覧のように作成
 
連結部が出来上がったので、台とポンプ自体をボルトで連結し、吸い込み管をポンプ底部にねじ込んで、井戸の出来上がり・・・このままでは見た目が悪いので、右の写真のように杉板でカバーして、後日この上から、飾り煉瓦でも貼り付けようと思っています。

ちなみに肝心の地下水の出具合ですが、・・・トホホの結果に・・・最初にバケツ2杯ほどは順調にでますが、その後は1時間くらい待たないとバケツ1杯分たまりません。
どうやら水脈は、掘っているときにぶつかった石の下にあるようです・・・しかしこれ以上どうにもならないので、しばらくこのままにして様子を見ることに。

5月3日に再度場所を変えて掘ってみましたが、結果は前と一緒・・・6mちょっとのところで石にぶつかってそれ以上掘れません・・・たぶん6mの地層の頃に、土砂崩れや土石流があって、付近一帯同じ状況だと推察されるため、これ以上の試し堀りは断念します
何時の日か手掘りで拡張を・・・


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平成20年7月26日
手押しポンプの水密が悪くなったので、メンテナンスをしました。・・・と言っても作業中の写真は撮っておらず、これは終了後の状態。
グレーに見える部分は、サンドペーパーで錆を落とし、さび止め塗料を塗った部分です・・・雨ざらしのため、定期的にメンテナンスは必要ですね。
この写真はポンプの水密を保つため、木玉に巻き付けてある革の様子・・・黒くなった部分がすり減ってペラペラになっています。
先ずはこの革を取り外し、革の代用品として、3.2ミリのゴムシートを貼り付けました。
そして金属部分の錆落としをしてさび止め塗料を塗って復旧。
メンテナンス前は、ポンプ内部で木玉が遊ぶほどスカスカでしたが、復旧後テストしたら、ジャストフィットで良い感じになりました。


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